塩分が気になる人にもミルクがいいね!

おとなの食育 もっとミルクで健康生活

生活習慣病予防面からも気をつけたい高血圧。牛乳・乳製品が役立ちます。
監修:吉川直美(管理栄養士)

カラダの中での塩分の働き

私たちが毎日の食事で摂取している食塩は、ナトリウムイオン(Na+)と塩素イオン(Cl-)が結合した物質で、体内でさまざまな働きをしています。

ナトリウムは私たちのカラダに欠かせないミネラルで、カリウムとともに、細胞の浸透圧を保ち、細胞内外の水分を調節しています。

体内の細胞が活動するためには、その内外に水分が必要になりますが、細胞の内側にはカリウムが、外側にはナトリウムがそれぞれ多く含まれ、水分のバランスを一定に保っています。

しかし、塩分を多く摂りすぎると、そのバランスが崩れて細胞内のナトリウムが増え、濃度を一定に保とうとするために細胞内の体液が増加します。

これが原因で、カラダにむくみが生じたり、むくみを改善するために循環する血液量が増え、心臓の負担が高くなります。 

高血圧とメタボリックシンドロームの関係

2017年の国民健康・栄養調査の結果では、50歳代の38.4%の人が高血圧症有病者※となります。その割合は、年齢とともに増加し、70歳以上になると、73.4%の人が高血圧症有病者になっています。

2005年4月に発表された「メタボリックシンドローム」の診断基準のひとつには、血圧が高いことがあげられていますし、高血圧を招く生活習慣は、若いうちからはじまっていますので、毎日の食生活の中で減塩につとめることはとても大切です。

※「高血圧症有病者」の判定…収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上、もしくは血圧を下げる薬を服用している者

まず食塩量を減らすことからはじめましょう

食塩の推定必要量は1日わずか1~2g程度ですので、通常の食生活では不足することはまずありません。

2017年の国民健康・栄養調査によると、成人の1日当たりの食塩摂取量の平均値は9.9g(男性10.8g、女性9.1g)になります。

健康への意識の高まりから、食塩摂取量は年々減少し続けていますが、最新のデータでは、摂取量の減少が止まる傾向もみられますので注意が必要です。(下記グラフ参照)

2015年版の食事摂取基準では日本人の食文化を考慮して、女性は7g未満、男性は8g未満を目標量に定めています。

毎日の食事の中で減塩していくためには、

(1)漬物や干物など塩分を多く含む食品を減らす
(2)みそ、しょうゆなどの調味料を使いすぎない
(3)素材の持ち味を利用する

など、食べ方を工夫していくことが大切です。

また、食塩が多く使われている加工食品の利用を減らすよう心がけましょう。 

牛乳・乳製品のコクや風味が減塩を応援

牛乳・乳製品を加えた料理は、そのコクや風味により塩分を抑えることができます。
例えば、みそ汁のだし汁の半量を牛乳に変えてみてください。牛乳によって味が深まりますから、その分みそを減らして減塩することができます。

さらに、ナトリウムを排出する効果の高いカリウムや食物繊維を含む食品と合わせて取るとよいでしょう。
ミルクとの味の相性も抜群です。

カリウムが含まれている食品も、ぜひチェックして組み合わせてみてください。

その他、ヨーグルトをドレッシング代わりに使ったり、チーズやバターのコクや味わいを取り入れていくことも効果的です。

牛乳・乳製品のもつ「味わい・コク・風味」を活用すれば、新しいおいしさを発見することにもつながります。おいしく、上手に、減塩対策したいものですね。 
ほわいと(2007夏)より
 
※HP掲載に当たり、統計データを更新しています。