IDF World Dairy Summit 2017 出席報告

j-milkリポートvol-27より

2017年10月29日 - 11月3日に英国 北アイルランド・ベルファストにて開催された国際酪農連盟(IDF)主催のワールドデイリーサミットに、乳の学術連合海外担当の2名が派遣され、ポスター発表を行った。

World Dairy Summit 2017(ベルファスト)での発表

福田怜生氏 学習院大学 経済経営研究所 客員所員 / 乳の社会文化ネットワーク会員 (国際担当)

昨年度に引き続き、本年度もWorld Dairy Summit に 参加させていただき、ポスター発表を行った。発表内容は、「工場見学」や「食育活動」を体験型のマーケティングコミュニケーション(以下、MC)と捉え、その効果や効果が生じるメカニズムを検討するものであった。

本内容は、昨年度(ロッテルダム)での発表内容を引き継いだものであり、Jミルクが毎年行っているアンケート調査結果を分析させていただいたものであった。分析の結果、
(1)生産者への共感は、牛乳の消費量を向上させていること
(2)生産者への共感を最も向上させる MC は体験型であること
が示された。

本発表を行ったところ、「体験型MCに含まれるものは何か?」、「体験型 MC がもつ消費量向上効果はどの程度持続するのか?」といった有益な質問を海外の研究者から受けることができた。これらの点は、十分に検討できていなかったことであり、今後の体験型MCの指針を考える上で大変貴重な指摘であった。

今後の研究では、こ れらの指摘を生かし、生産者が行っている体験型MC について調査、分析を重ねていきたいと考えている。本発表や議論の機会をいただいたJミルクに厚く御礼申し上げる。

ポスター テーマ「体験型マーケティングコ ミュニケーションの力 - 生産者へ の共感が製品消費に及ぼす影響 - 」