ウワサ13 牛乳のたんぱく質は「異種たんぱく質」であり、アレルギーを引き起こす

牛乳の気になるウワサをスッキリ解決!

ウワサ13 牛乳のたんぱく質は「異種たんぱく質」であり、アレルギーを引き起こす

牛乳が異種たんぱく質だから危険ということはありません。

● 人間の同種たんぱく源は、母乳しかない 
異種たんぱく質でないたんぱく質は、同種たんぱく質ですが、ヒトが摂取できる同種たんぱく質は、乳児が飲む母乳だけです。牛乳も、もちろん異種たんぱく質です。そして植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質よりさらに遠い異種たんぱく質となります。
つまり、食事から摂るたんぱく質は、すべて異種たんぱく質なのです。

異種たんぱく質が食品として危険というならば、たんぱく質を含む食品はすべて食べられないということになります。それでは、人の生命活動に必ず必要な「必須アミノ酸」を摂ることができなくなり、生きていけません。

● ヒトは異種たんぱく質を消化し、代謝して生きている 

異種たんぱく質を消化して自分の体に必要なたんぱく質につくり変えることが栄養代謝であり、ヒトにとっては生命活動そのものです。

牛乳は、有史以来数千年にわたり世界中の人々に摂取されてきた、人間にとって大切な栄養源です。

● アレルギー発症のメカニズムは、牛乳も他の食品も同じ 

細胞が細胞外の物質を取り込む過程の一つに「エンドサイトーシス」という経路があります。これにより、未分解のたんぱく質やペプチドが消化過程で腸管より吸収されることがあり、これがアレルギーの発症につながっているのではないかと推定されています。

しかしこれは、牛乳を含む他のたんぱく質性のアレルギーの原因物質:アレルゲン(卵、小麦、そばなど)によるアレルギー発症メカニズムについても同じことがいえます。とくに牛乳だけを異種たんぱく質でアレルゲンであると取り上げることはフェアではなく、公平性を欠きます。