ウワサ18 牛乳は「脱灰」を促進、骨を弱くする

牛乳の気になるウワサをスッキリ解決!

ウワサ18 牛乳は「脱灰」を促進、骨を弱くする

通常の食生活で摂取する牛乳の量で脱灰が進むことはありません。

● 通常のたんぱく質摂取量で脱灰は起こらない
「脱灰」とは、骨の「灰分(かいぶん)」が失われることをいいます。「灰分」とは、カルシウムや鉄、ナトリウムなどのミネラルのことです。

牛乳(たんぱく質)を過剰に摂取すると、骨からカルシウムが溶け出す「脱灰」が起こり、骨粗鬆症のリスクが高まるという説があります。厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015版)(※1)では、総エネルギーの20%を超えたたんぱく質の摂取の安全性は確認できないと報告されています。

日本人男性(20歳以上)の摂取エネルギーの平均は2,120 kcal/日(※2)、この20%は424 kcal(たんぱく質に換算すると106g)であり、そのすべてを牛乳のたんぱく質から補うとすると、牛乳を約3,118mL飲むことになります(牛乳のたんぱく質含量は6.8 g/200mL)。つまり、通常の食事をしている人が、牛乳たんぱく質であるかどうかは関係なく、たんぱく質の摂取で健康障害や骨粗鬆症になることはまずないと考えられます。

● 過剰摂取をしない限り、マグネシウム不足も起こらない

脱灰を起こす他の要因として、マグネシウム不足がいわれています。牛乳は、カルシウムの含有量が多くマグネシウム量は少ないことから、脱灰を促進しやすいとする説があります。

牛乳に含まれるマグネシウム量は、カルシウム量の10分の1以下です。しかし、私たちは毎日の食事でいろいろな食品から栄養素を摂取しているのであり、牛乳という一つの食品だけのバランスを問題にすることにはあまり意味がありません。しかも、通常の食事をしている健康な人で、マグネシウムが不足することはまずありえないとされています。

参考資料
※1 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015版)
※2 厚生労働省 平成24年国民健康・栄養調査結果の概要

もっと知りたい! マグネシウムって?

マグネシウムはミネラルの一つで、体内で酵素の働きを助ける「補酵素」として、心臓や血管などさまざまな臓器の動きを正常に保つ働きをしています。
カルシウムと同様に、不足しないよういろいろな食品から摂る必要がありますが、通常の食事で不足することはあまりないといわれています。 

マグネシウムの供給源になる食品としては、大豆、ごま、昆布、ひじき、わかめ、ココア、サクラエビ、イワシ、アサリなどがあります。 マグネシウム不足は、摂取不足のほか、利尿薬の長期使用や、生活習慣病、アルコールの摂りすぎによって起こることがあります。
慢性的に不足すると、虚血性心疾患のリスクが高まります。

出典
独立行政法人国立健康・栄養研究所HP