ウワサ6 「世界4大酪農国」では骨折や骨粗鬆症が多い

牛乳の気になるウワサをスッキリ解決!

ウワサ6 「世界4大酪農国」では骨折や骨粗鬆症が多い

牛乳を飲むことは、骨折や骨粗鬆症の原因にはなりません。

● 北欧で骨折が多い原因は牛乳ではない 
世界の4大酪農国とは、牛乳・乳製品の生産・消費の多いアメリカ、スウェーデン、デンマーク、フィンランドを指します。それらの国々の人々が牛乳を摂取することで骨粗鬆症になりやすいという研究結果はありません。
北欧では他国と比べて骨折が多い傾向にありますが、これにはいくつかの複合的な原因が考えられています。 

1. 身長差:一般に、身長が高いほど重心が高くなるため骨折リスクが高くなります。 
2. 日照時間:日照時間の少ない地域では、カルシウムの体内への吸収量が減少します。 
3. 運動の種類や量:運動が少ないと骨折しやすくなります。 
4. 食生活:特に野菜と果物の摂取量や肉食の過剰摂取が関係しています。 

● カルシウムの摂取不足は骨折の原因になる
「カルシウムの摂取不足は骨折の危険因子である」という研究データは、国内外で数多く報告されています。そして、「継続的な牛乳摂取が骨折リスクを下げる」という報告もあります。
また、若いときから牛乳などでカルシウムを積極的に摂る習慣をつけ、最大骨量(peak bone mass)を早い時期に増やすことが骨粗鬆症の予防に重要だと報告されています。

牛乳を飲むことは、骨粗鬆症や骨折の予防になります。 
牛乳をたくさん飲んで骨粗鬆症になったり骨折しやすくなることはありません。 

※骨粗鬆症については、ウワサ5もご参照ください。

参考資料
・ Willett WC.; Skerrett P.J.; Eat, Drink, and Be Healthy 2001. 
・ Holbrook TL.; Barrett-Connor E.; Wingard DL. Dietary calcium and risk of hip fracture: 14-year prospective population study. Lancet. 1988, 2(8619), 1046-1049. 
・ 杉浦英志, 佐藤啓二, 三浦隆行ほか. 骨粗しょう症, 大腿骨頚部骨折, コーレス骨折における危険因子の検討. 日本整形外科学会雑誌. 1992, 66(9), 873 - 883. Copyright(C) 2016 j-milk.jp. All Rights Reserved.