乳製品の価格上昇と低レベルの在庫量が景況感を改善
欧州委員会「牛乳乳製品市場観測サイト」2021年3月会合報告より
欧州委員会が開設している「牛乳乳製品市場観測サイト(Milk Market Observatory = MMO)」の経済委員会3月会合が、ビデオ会議方式で開かれた。同会合の報告書では、EU加盟国での直近1月の生乳生産量は前年同月比0.9%減だったものの、乳製品価格の上昇基調と低レベルの在庫量が市場の地合いを改善していることなどを伝えている。また同報告書では、世界的な乳製品の需要は2021年も引き続き堅調と予想しているが、新型コロナに対するワクチン接種の見通し、米国の追加関税の一時停止、英国の新たな輸入管理の段階的導入などに期待感がある一方で、一部の地域またはEU加盟国での都市封鎖によって、思ったような回復が遅れる可能性があるため、今後年内に外食産業の再開による好影響を予測することは難しいことを指摘している。以下に報告書の要約を紹介する。(読みやすさを考慮し、Jミルクで小見出しなどを補った)