英国、有識者が「国家食料戦略」を提言
動物性タンパク質を減らし、代替タンパク質の生産を増やすべしと勧告
英国の環境・食料・農村地域省(DEFRA)が、「国家食料戦略(National Food Strategy)」と題した調査 報告書を7月に公表した。同省から委任を受けた有識者らによるもので、肥満の人を減らすことや気候変動対策といった観点から、政府に14項目の政策などを提言している。「ジャンクフードの連鎖という悪循環」を断ち切るためとして世界初の「砂糖・塩利用税」の導入を打ち出すなど踏み込んだ内容だ。酪農乳業関係では、動物性タンパク質を減らす(具体的には食肉の30%削減など)とともに代替タンパク質の国内生産を増やすこと、家畜から出る温室効果ガスの削減のために投資を増やすことなども提言内容に含まれている。英政府は6カ月以内に白書で回答するとしている。英国は欧州連合(EU)離脱が完了し、独自の農業・食料政策を構築しようとしていることもあり、注目を集めそうだ。