牛乳乳製品利用を含む各国の学校給食プログラムの事例紹介
国連世界食糧計画「世界の学校給食の現状2020年」報告書から
国連世界食糧計画(WFP)は、報告書「世界の学校給食の現状2020年」を2021年2月に発表した。この報告書では、世界的なセーフティネットとしての学校給食プログラムを新型コロナ禍から上手に復旧させていくための5つの優先すべき行動として、①効果的な学校給食プログラムの復旧支援、②学校給食プログラムを最も必要とする地域への資金提供、③各国や民間部門が運営する学校給食プログラム事例を学び活用すること、④地元産食材を用いた学校給食プログラム、⑤学校給食プログラムを通じたフードシステムの強靭化、が提示されている。各国の事例紹介では、牛乳乳製品の提供内容などについて、南アフリカ、フィンランド、フランスの事例が紹介されている。南アフリカは栄養キャンペーンとしての「世界学校給食牛乳の日」の活用、フィンランドは牛乳乳製品と卵を含むベジタリアン向けの食事の選択肢の提供、フランスはEUの共通農業政策(CAP)による学校用果物・野菜・牛乳供給事業の活用を紹介している。本稿では、それらの3カ国の事例を紹介する。