タイの学校給食用牛乳(2023/2/15)
酪農生産力の強化と品質の向上が、学童や国民への栄養の安定供給に寄与

タイの学校給食用牛乳

酪農生産力の強化と品質の向上が、学童や国民への栄養の安定供給に寄与

東南アジアのタイにおいて、学校給食で牛乳を無償で提供する学校給食用牛乳プログラムが拡大した要因には、政府による酪農政策の後押しで効果的な農場管理と酪農乳業サプライチェーンが発達し、これによって飲用牛乳の品質が改善されてきたことがある。学校給食用牛乳には、国内生乳生産量の約30%が仕向けられており、主要な酪農生産国と比べると、需要に占める学校給食の比率は高い。タイでは経済発展による食の多様化が進む中で、飲用牛乳などのフレッシュ乳製品の消費量も増加しており、2019~2021年の年平均は1人当たり16.9キログラムとなっている。本稿では、タイの学童や国民への栄養の安定供給に寄与してきた学校給食用牛乳プログラムについて、酪農乳業の課題や取り組みとあわせて取り上げる。

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