北米のホルスタイン種の遺伝的多様性への懸念 (2023/10/04)
報道が乳牛の育種改良と遺伝的多様性の意義を伝える

北米のホルスタイン種の遺伝的多様性への懸念

報道が乳牛の育種改良と遺伝的多様性の意義を伝える

米国のアイオワ公共テレビ局(PBS)が最近制作した番組「Market to Market」の中で、北米のホルスタイン種には遺伝的多様性が少ないという懸念が報道されたことを、米国の酪農情報誌 Dairy Herd ManagementのWebサイトの記事が取り上げた。2015年に、米国のホルスタイン種雌牛の大部分は、わずか2頭の種雄牛の子孫であることが明らかにされた。また、2011~2016年に、自然流産の原因となる遺伝子変異が主流の1頭の種雄牛に由来することが特定され、現在では遺伝子検査によって自然流産を回避することができるようになっている。特定の種雄牛に人気が集中した背景には、酪農家の収益向上のために、乳量と乳脂肪が高い遺伝的形質を持った乳牛が求められてきたことによるが、その生乳生産に関連する経済的利益に比較すると自然流産で推定された経済的損失は少なかったと説明されている。本稿では、報道の詳細とその背景について紹介する。

こちらからダウンロードしてご覧ください

  • 3ページ

海外調査・国際情報 一覧ページはこちら