EU が農家支援強化、ウクライナ情勢も絡み(2024/4/10)
農家の抗議活動受け 農薬使用削減の法案は撤回

EU が農家支援強化、ウクライナ情勢も絡み

農家の抗議活動受け 農薬使用削減の法案は撤回

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は2024年2月、化学農薬の使用量を2030年までに50%削減するとの内容で発表していた規則案(法案)を撤回した。また、共通農業政策(CAP)直接 支払いの受給要件の一つとして設定していた一部農地の休耕義務について、2024年は一定条件下で免除することも提案した。いずれも農家支援を強化するものとみられ、農家らがEUの環境政策に反発し、1月以降にはトラクターデモなどの抗議活動が拡大したことを受けての措置と伝えられている。もっとも、農薬使用削減については目標そのものを取り下げたわけではないこと、農家の反発の背景には、物価高騰や穀物価格下落などに加えてウクライナからの農産物輸入増なども絡んでいること、などから、状況はかなり複雑だ。

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