2024年の世界の生乳生産量は1.5%増、乳製品貿易量を微増に修正(2024/12/4)
FAO「食料アウトルック」2024年11月号より

2024年の世界の生乳生産量は1.5%増、乳製品貿易量を微増に修正

FAO「食料アウトルック」2024年11月号より

国連食糧農業機関(FAO)は、世界の農産物需給などの概況を見通す「食料アウトルック(Food Outlook)」報告書を毎年2回公表している。11月14日に公表された最新報告では、2024年の世界の生乳生産量を、前年比1.5%増の約9億8100万トンになると予測した。生乳生産量の増加の大部分は、インド、パキスタン、中国を中心とするアジアにおいて、都市部の裕福な消費者の需要増加に応えて乳牛頭数が増加していることによる。一方、世界の乳製品貿易量は、東南アジア、北アフリカ、近東などの需要回復により微増し、2024年には約8500万トン(生乳換算)になると予測し、6月の報告から下方修正した。世界最大の輸入国である中国では、主に国内の生乳生産量の増加と予想を下回る経済成長の中で、消費者需要の低迷により乳製品輸入が3年連続で減少する可能性が高い。
主な食料の2024~2025年の生産の見通しは良好であるものの、異常気象、地政学的緊張の高まり、政策変更などの要因が、世界の微妙な需給バランスや食料品の国際貿易、世界の食料安全保障に影響を及ぼす可能性があるとしている。
以下では、報告書の中から、乳・乳製品の市場動向とニュースリリースの概要を紹介する。

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