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J-MILK REPORT Vol.48「牛乳でスマイルプロジェクト」活動事例(広島県酪農業協同組合)

“消費拡大”目指す独自の取り組みも ~「牛乳でスマイルプロジェクト」活動事例~
全国のさまざまな企業や団体が参画し、酪農乳業の価値向上や牛乳・乳製品の消費拡大に取り組む「牛乳でスマイルプロジェクト」。今回も参加メンバーの皆さんに、具体的な活動内容とプロジェクトへの思いをお聞きしました。

05 広島県酪農業協同組合

 代表理事組合長 温泉川ゆのかわ 寛明ひろあき  さん

 代表理事専務 西中にしなか あきら  さん


——「ひろらく」の愛称で知られる広島県酪農業協同組合は、本プロジェクトが発足した2022年から参加されています。

コロナ禍を機に牛乳・乳製品の消費が落ち込む中、生乳廃棄を避けるため、乳量の少ない牛の早期淘汰といった入口対策が行われました。もちろん必要な措置ですが、生産基盤の維持には、牛乳消費の裾野を広げる出口対策も重要だと私たちは考えてきました。 ひろらく独自の取り組みを模索していたところ、同じ課題意識で「牛乳でスマイルプロジェクト」がスタートしたことを知り、その趣旨に賛同していち早く参加することにしました。

——プロジェクトに関連した活動事例は。

まず、私たちが着ているオリジナルTシャツをご紹介しましょう。白黒の牛柄模様で胸にはプロジェクトの大きなロゴ、後ろは腰の部分に「HIRORAKU 369」(ミルク)の文字をプリントしています。
ひろらく役職員は、会議やイベント、出張でもこれを着ています。通りがかった方から「かわいいですね」とほめてもらう機会もあり、Tシャツをひとつのきっかけに、本プロジェクトやミルクの価値に関心を持っていただけるようにするためです。私たち自身がいわば〝歩く広告〟ですね。
地域と連携した活動の一例として、プロ野球・広島東洋カープとのコラボがあります。
2023年7月22日の試合前(マツダZOOM—ZOOMスタジアム)に、県出身の姉妹ユニット「Mebius」が「牛乳そんぐ」(ひろらく公式曲)を歌い、キッズグループがダンスを披露。球場内では牛乳関連グッズや資料を配布した他、手づくりアイスクリームの販売や甘酒の牛乳割りの試飲なども行い、訪れた観客に牛乳をPRしました。
この取り組みは各地の酪農乳業関係者からも注目されています。地域発信の取り組みが、こうして全国の仲間にも広がっていくことは私たちの願いであり喜びでもあります。ちなみに今年も8月12日のカープ対ベイスターズ戦で同様のイベントを計画しており、球団と日程等を調整中です。
  • カープ戦の試合前に実施したイベント。歌とダンス、グッズ配布や試食などで牛乳消費拡大をPRした。
  • 「牛乳でスマイルプロジェクト」メンバー交流会(2023年9月20日・広島市)でTシャツを着用する、ひろらく関係者。

——酪農乳業関係者やプロジェクトメンバーへのメッセージをお願いします。

国内の酪農家戸数はこの15年余りで半減し、1万戸割れが迫っています。今後、地域に根ざした家族経営の酪農家にも残ってもらうためには、牛乳消費の拡大と安定が不可欠です。
「酪農家をこれ以上減らさない」という強い思いで、今こそ本気で取り組まなければならない。私たちはこうした危機感を持って今後も活動を続けていきます。
消費拡大や生乳需給は特定の地域ではなく日本全体の課題です。その意味でも、全国の生産者や酪農乳業団体、乳業メーカー、異業種の企業が参加する「牛乳でスマイルプロジェクト」は大切な場です。多様なメンバーが同じ思いを持って、牛乳の消費拡大、ミルクの価値発信に向けて力強く取り組んでいくことを願っています。
  • 温泉川・代表理事組合長(左)と西中・代表理事専務。事務所を置く三次市はもちろん、県庁や議会にも働きかけを行い、「酪農の良き理解者、ファンを増やしたい」と話す。

ダウンロードはこちら

広島県酪農業協同組合
http://hiroraku.or.jp/