全脂肪ヨーグルト摂取は境界型糖尿病のリスクを低下させインスリン抵抗性を改善する（Vol.33 2023.5）

ミルクに関する国内外の最新研究をリポートします

糖尿病は、インスリンが十分働かないために血糖値が高くなる病気です。特にインスリンの効きにくくなるインスリン抵抗性を主な原因とする2型糖尿病が増加しています。また、糖尿病の一歩手前となる糖尿病予備群（境界型糖尿病）も同じぐらい存在しているとされています。今回は、2022年4月にNutrientsで発表された乳製品摂取と境界型糖尿病およびインスリン抵抗性との関連について、オランダ人を対象に調査したところ、全脂肪ヨーグルトの摂取量が多いほど境界型糖尿病のリスクが低下し、インスリン抵抗性が改善していたという内容の論文を紹介します（Slurink,I.A.L.et al,Nutrients 14: 415,2022）。