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牛乳乳製品をさらにおいしく

牛乳乳製品は、手を加えることなくそのまま飲んだり食べたりできるのが特徴です。調理に使うと肉や魚などの臭いを取り、味をまろやかにする働きがあります。牛乳乳製品の栄養分は加熱してもほとんど損なわれないという特性もあり、その利用方法はバラエティに富んでいます[表2-10]。
表2-10 | 牛乳乳製品のおいしさと楽しみ方
種類 おいしさの秘密 楽しみ方
牛乳 乳糖によるかすかな甘味、ミネラル分の奥深い滋味、カゼインなどのたんぱく質によるコク、乳脂肪による滑らかな飲み心地 そのまま飲むほか、コーヒーや紅茶など他のものと混ぜて飲むことができる。近年は混ぜて飲む傾向が強まってきている。また、牛乳のたんぱく質や脂質は、臭い成分を効率的に吸収する働きもあり、肉や魚などの生臭さを抑えるため料理にも幅広く使える
ヨーグルト 乳製品独特のコクと乳酸発酵によるさわやかな酸味 スープやドレッシングに加えると、さっぱりとした味わいに仕上がる。肉を漬け込むと乳酸が筋繊維をほぐし、肉を軟らかくジューシーにする。意外なのが和食にも合うことで、味噌汁に加えると乳酸が味噌の成分を分解しアミノ酸を増加させ、うま味を増すなど味を引き立てる。牛乳を飲むとおなかの調子が悪くなる人には、乳酸菌によって乳糖の一部がすでに分解されているヨーグルトやチーズを利用すると、無理なく牛乳の栄養を摂取することができる
チーズ 豊富に含まれたアミノ酸がうま味の秘密 味噌や醤油などと同じ発酵食品として優れた調味料になる。種類も豊富で、クリーミーな食感や酸味、コクなどさまざまな風味が味わえる。加熱すると香りや濃厚感、独特の風味が増す
クリーム 乳脂肪を凝縮したクリームは、料理に使うといっそうのコクとまろやかさが加わる 泡立ててホイップクリームにし、ケーキのデコレーションやスコーンなどのお菓子に添える。コーヒーや紅茶に入れると趣きが違う濃厚な味が楽しめる
バター バター1箱(200g)をつくるには200mLの牛乳約26本分の乳脂肪が必要で、まさに牛乳のおいしさを凝縮した食品。加熱すれば芳醇な香りが得られ、バターに含まれる乳糖やたんぱく質により、滑らかな食感が味わえる パンにつけて食べる以外にも料理の調味料や隠し味、お菓子づくりなど多様な使い方がある。植物油にはないコクと風味が生かされ、どんな食品とも相性が良い