成人後期の体の特徴
身体的にはまだ十分に活動できる力はありますが、骨量や筋肉量は減りつつあり、すべての臓器に機能の低下が見られるようになります。筋力が衰え、体力も下降してきて身体活動量も減ってきます。消費エネルギー量も低下し、血中の中性脂肪が増えて内臓脂肪が蓄積しやすくなります。
糖尿病や高血圧、動脈硬化、肝疾患、痛風など生活習慣病が多発する時期で、「糖尿病が強く疑われる人」の割合は60代から急増します。男性の有病率が高く、メタボリックシンドロームが強く疑われる人とその予備軍を合わせると、50~60代男性では5割以上になります。また、男女とも合併症も含めて複数の疾患を併せ持つ人やがんの罹患者も加齢とともに増えてきます。
女性は、閉経によるホルモンバランスの変化からコレステロール値の上昇や骨密度の低下が見られ、肥満者も若干増加してきます。不定愁訴など更年期特有の症状も現れやすくなり、婦人科がんのリスクも増してきます。
糖尿病や高血圧、動脈硬化、肝疾患、痛風など生活習慣病が多発する時期で、「糖尿病が強く疑われる人」の割合は60代から急増します。男性の有病率が高く、メタボリックシンドロームが強く疑われる人とその予備軍を合わせると、50~60代男性では5割以上になります。また、男女とも合併症も含めて複数の疾患を併せ持つ人やがんの罹患者も加齢とともに増えてきます。
女性は、閉経によるホルモンバランスの変化からコレステロール値の上昇や骨密度の低下が見られ、肥満者も若干増加してきます。不定愁訴など更年期特有の症状も現れやすくなり、婦人科がんのリスクも増してきます。
成人後期における牛乳乳製品の役割
牛乳乳製品は、骨量減少が進む更年期の女性にとってカルシウム源として欠かせないものです。牛乳に含まれるカルシウムは骨粗鬆症に有用なだけでなく、カリウム含量が高いミネラルバランスから高血圧を抑制し、動脈硬化促進因子を阻害します。
また、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪などが増えすぎる脂質異常症が男女ともに多くなる年代ですが、牛乳のコレステロール含有量は100gあたり12mgと多くありません。逆に、牛乳に含まれるホエイ(乳清)たんぱく質やその分解物には、コレステロールの合成を阻害する作用や、コレステロールを多く含む食品を摂取したときに吸収を抑制する作用が報告されています。
牛乳に含まれるたんぱく質のカゼインには、免疫を活性化する働きが確認されています。ヨーグルトも免疫力の活性化を助けます。また、牛乳の摂取が大腸がんの発生リスクを軽減するというデータも見られます。
また、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪などが増えすぎる脂質異常症が男女ともに多くなる年代ですが、牛乳のコレステロール含有量は100gあたり12mgと多くありません。逆に、牛乳に含まれるホエイ(乳清)たんぱく質やその分解物には、コレステロールの合成を阻害する作用や、コレステロールを多く含む食品を摂取したときに吸収を抑制する作用が報告されています。
牛乳に含まれるたんぱく質のカゼインには、免疫を活性化する働きが確認されています。ヨーグルトも免疫力の活性化を助けます。また、牛乳の摂取が大腸がんの発生リスクを軽減するというデータも見られます。
column34
更年期の骨粗鬆症を防ぐには?
更年期(一般的に閉経前後の各5年間、計10年間)に起こる更年期障害は、卵巣の働きが低下し、ホルモンバランスが崩れることが原因で起こります。思春期以後ずっと体をコントロールしていた女性ホルモンの分泌は、40歳代後半から50歳代の更年期に急激に低下します。女性ホルモンのエストロゲンには、骨からカルシウムが溶出するのを防ぐ働きがありますが、更年期にエストロゲンが激減するため、骨量が減り骨粗鬆症の危険率が高まるわけです。閉経前の骨量を100%とすると、50歳代では17.7%減少し、60歳代では25.6%、70歳代では30.4%も減少します。女性は男性に比べてもともと骨量が少ないため、骨粗鬆症になる危険性が高いのです。
吸収率の高いカルシウムが豊富に含まれている牛乳乳製品の摂取は、若年期の高い骨密度の獲得に寄与し、閉経期においてもその後の骨密度低下を抑制するとの報告があります。更年期の女性にとって牛乳乳製品の摂取は、骨量の減少を抑制することで骨粗鬆症の予防に役立つでしょう。
吸収率の高いカルシウムが豊富に含まれている牛乳乳製品の摂取は、若年期の高い骨密度の獲得に寄与し、閉経期においてもその後の骨密度低下を抑制するとの報告があります。更年期の女性にとって牛乳乳製品の摂取は、骨量の減少を抑制することで骨粗鬆症の予防に役立つでしょう。
男女における骨量の経年変化
年齢別にみた骨粗鬆症の発生頻度