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ナチュラルチーズの食べ頃

ナチュラルチーズは原料の乳を乳酸菌や凝乳ぎょうにゅう酵素で発酵させて固め、一定期間熟成させてつくるので、時間が経つと熟成は進み、味と風味は濃厚になっていきます。
ナチュラルチーズの日もちは、熟成にかかった期間とほぼ同じといわれています。一般的に、水分の多い柔らかいフレッシュタイプの日もちは短く、熟成期間の長い硬いチーズは長くもちます。
チーズはよく漬物にたとえられます。浅漬け、古漬けがあるように、同じチーズでも熟成の浅いものと進んだものでは、味も香りも大きく違ってきます。表示されている賞味期限を目安に、それぞれのチーズで食べ頃を見つけてください。

ナチュラルチーズをよりおいしく食べるには

 チーズは熟成と管理が命です。チーズを買うときは、しっかり温度管理されている商品を選びましょう。
フレッシュチーズは冷たくして食べます。その他のチーズは、食べる約1時間前には冷蔵庫から出しておきます。
チーズの切り方を工夫しましょう。ナチュラルチーズは外側から中心に向かって熟成していくので、外側と中心部では味や硬さが違います。青カビタイプは例外で、中心から外へ熟成していきます。チーズにはいろいろな形がありますが、図3-19のように一片のチーズに外側と中心部の両方が含まれるように切ると、両方の風味が味わえます。
図3-19 | チーズの切り方と食べ方

チーズの保存方法

チーズは、たんぱく質や脂肪などの栄養を豊富に含んだ食品です。これらの栄養はカビなどにとっても栄養源になるため、衛生的に保存することが大切です。
ナチュラルチーズは保存中にも熟成が進みますが、プロセスチーズはナチュラルチーズを加熱溶融してつくっているので熟成は止まっており、保存性は高まります。いずれも冷蔵保存し、賞味期限を目安に食べてください。開封後は早めに食べましょう。
チーズは次の3点に注意して保存してください。


①10℃以下で保存する:チーズは5℃前後で冷蔵保存するのが理想です。冷凍保存すると、舌触りや風味が悪くなります。ただし、次の場合は例外です。
・ ピザ用チーズなど加熱調理するものは冷凍保存できます。
・ 粉チーズは冷蔵すると湿気により固まりやすくなるので、室温保存してください。
②水ぬれや湿気に注意:
水分はカビの原因になるので、水ぬれや湿気に気をつけましょう。冷蔵庫から出した冷たいチーズが空気に触れると表面が湿ってきます。残ったチーズを冷蔵庫に戻す場合は、表面の水気をふいてからラップしてください。

③乾燥を避ける:チーズは長時間空気に触れていると乾燥して硬くなります。使い残したチーズは乾燥しないようにラップをするか、密閉容器に入れて冷蔵庫に保存してください。硬くなった場合は、おろすなどして料理に使えます。
保存中に万一カビが生えたら食べないでください。チーズに黒やオレンジ色のカビが生えると、本来の品質や風味が低下します。目に見えないカビの胞子が中まで入っていることもあるからです。