さまざまなヨーグルト
牛乳などの原料乳に乳酸菌や酵母を加え発酵させたものを「はっ酵乳」といいます。日本ではっ酵乳といえば、「ヨーグルト」が一般的です。
ヨーグルトにはいろいろなタイプがありますが、乳等命令による種類別「はっ酵乳」の成分規格は、無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数または酵母数が1,000万/mL以上と定められており、どのタイプでもたんぱく質やカルシウム、乳酸菌の効果は同等です。欧米でヨーグルトといえば、2種類の乳酸菌(ブルガリア菌とサーモフィルス菌)で乳酸発酵しているものを指します。日本ではこのルールに則っていない製品もあります。
ヨーグルトにはいろいろなタイプがありますが、乳等命令による種類別「はっ酵乳」の成分規格は、無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数または酵母数が1,000万/mL以上と定められており、どのタイプでもたんぱく質やカルシウム、乳酸菌の効果は同等です。欧米でヨーグルトといえば、2種類の乳酸菌(ブルガリア菌とサーモフィルス菌)で乳酸発酵しているものを指します。日本ではこのルールに則っていない製品もあります。
- ①食べるヨーグルト(糊状):牛乳などを乳酸菌で発酵させただけのものをプレーンヨーグルトといいます。寒天やゼラチンで固めたハードヨーグルト、フルーツを加えたデザート感覚のソフトヨーグルトもあります。
- ②飲むヨーグルト(液状):発酵後、固まったヨーグルトを攪拌し液状にしたドリンクヨーグルトです。甘味料、安定剤、果汁などを加えることもあります。
- ③フローズンヨーグルト(凍結状):1970年代にアメリカで開発されたフローズンヨーグルトは、アイスクリームに比べ低脂肪で、乳酸菌も含まれている健康食品として広がりました。フローズンヨーグルトは発酵したヨーグルトを攪拌しながら空気を混入して凍結させたもので、冷凍保存中も規格で定められた数の乳酸菌(1,000万/mL)は生きています[図3-23]。
図3-23 | -14℃で保存したフローズンヨーグルト中の生菌数の推移
日本のヨーグルトの消費量
農林水産省「牛乳乳製品統計」によると、2023年のヨーグルト(はっ酵乳)の生産量は123万5,152kLで、総務省の「人口推計年報」の数字をもとに計算すると1人あたりの年間消費量は約10Lとなります。
図3-24は、日本におけるヨーグルト(はっ酵乳)の1人あたり年間消費量の推移で、年を追うごとに伸びてきましたが、近年やや減少傾向にあります。一方、ヨーグルトをよく食べるフィンランドやドイツ、スイスなどでは、2022年の1人あたりの年間消費量は日本の約3倍の30Lを超えています※。
図3-24は、日本におけるヨーグルト(はっ酵乳)の1人あたり年間消費量の推移で、年を追うごとに伸びてきましたが、近年やや減少傾向にあります。一方、ヨーグルトをよく食べるフィンランドやドイツ、スイスなどでは、2022年の1人あたりの年間消費量は日本の約3倍の30Lを超えています※。
※「はっ酵乳等生産量」(「日本乳業年鑑2022年版(資料編)」一般社団法人日本乳業協会)と人口(「世界の統計2024」総務省統計局)をもとに算出
図3-24 | 日本におけるヨーグルト(はっ酵乳)の1人あたり年間消費量の推移
注 1人あたりの年間消費量はJミルクによる算出
column23
乳酸菌飲料とは?
乳酸菌飲料は牛乳などを発酵させてから甘味料、香料、果汁などを加えて、嗜好性を高めた飲み物です。乳等命令では、「乳等を乳酸菌または酵母で発酵させたものを加工し、または主要原料とした飲料(はっ酵乳を除く)」と定められています。乳酸菌飲料は公正競争規約で次の2つの種類別に分けられています。無脂乳固形分の量や乳酸菌の数が違うので栄養に差があります。
- ①乳製品乳酸菌飲料:無脂乳固形分を3.0%以上含み、乳酸菌数または酵母数が1,000万/mL以上のもの。生菌タイプと殺菌タイプがあります。殺菌タイプは、発酵後、加熱殺菌して保存性を高めたもので、そのまま飲むものと、薄めて飲むものがあります。
- ②乳酸菌飲料:無脂乳固形分が3.0%未満で、乳酸菌数または酵母数が100万/mL以上のもの。